vm.$root
は、Vue.jsのインスタンスツリーのルートにある親インスタンスへの参照を保持する特別なプロパティです。Vue.jsのアプリケーションでは、通常、1つのルートVueインスタンスがあります。このルートインスタンスは、全体のアプリケーションのエントリーポイントとして機能し、他のすべてのコンポーネントやインスタンスがその下にネストされます。
vm.$root
を使用すると、Vue.jsのアプリケーション内の任意の場所からルートインスタンスにアクセスできます。これにより、アプリケーション全体で共有されるデータやメソッドにアクセスできます。
以下は、vm.$root
の使用例です。
<!-- App.vue -->
<template>
<div>
<h1>Root Component</h1>
<ChildComponent />
</div>
</template>
<script>
import ChildComponent from './components/ChildComponent.vue';
export default {
components: {
ChildComponent
},
data() {
return {
message: 'Hello from root!'
};
}
};
</script>
<!-- ChildComponent.vue -->
<template>
<div>
<h2>Child Component</h2>
<p>Root's message: {{ $root.message }}</p>
</div>
</template>
<script>
export default {
mounted() {
console.log(this.$root); // Root Vue instance
}
};
</script>
この例では、App.vue
がルートコンポーネントであり、その中でChildComponent.vue
が子コンポーネントとして使用されています。ChildComponent.vue
内で$root
を使用して、ルートコンポーネントのデータであるmessage
にアクセスしています。また、mounted
フック内でthis.$root
をコンソールに出力して、ルートVueインスタンスにアクセスしています。
$root
を使用することで、Vue.jsのアプリケーション全体で共有されるデータやメソッドに簡単にアクセスできますが、アプリケーションの構造をよく理解して使用することが重要です。
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