Vue.jsの算出プロパティ（Computed Properties）について

Vue.jsにおける算出プロパティ（Computed Properties）は、データに基づいて動的に値を計算するための便利な手段です。算出プロパティは、依存関係に基づいてキャッシュされ、依存するデータが変更された場合にのみ再評価されます。これにより、効率的な再レンダリングが可能になります。

算出プロパティは、データオブジェクト内の既存のデータを使用して計算されるプロパティです。算出プロパティは、テンプレート内でデータプロパティのように使用できますが、実際には関数です。

javascript

Vue.createApp({
  data() {
    return {
      firstName: 'John',
      lastName: 'Doe'
    };
  },
  computed: {
    fullName() {
      return this.firstName + ' ' + this.lastName;
    }
  }
});

この例では、fullName という算出プロパティが定義されています。これは firstName と lastName データプロパティに基づいており、fullName の値は常に firstName と lastName の結合された文字列になります。

算出プロパティをテンプレート内で使用すると、次のようになります

html

<template>
  <div>
    <p>First Name: {{ firstName }}</p>
    <p>Last Name: {{ lastName }}</p>
    <p>Full Name: {{ fullName }}</p>
  </div>
</template>

算出プロパティは、テンプレート内で単なる関数ではなく、プロパティのように呼び出されます。このため、テンプレート内での使用がシンプルで、さらに可読性が向上します。

また、算出プロパティは依存関係を持っており、その依存関係が変更された場合にのみ再評価されます。したがって、firstName や lastName のいずれかが変更されると、fullName も自動的に再計算されます。

算出プロパティは、データの加工やフィルタリング、複雑な式の評価など、テンプレート内で直接行うよりも洗練された操作を実行するために非常に便利です。